DAY9｜感情に気づくって、はっきりわかることじゃない

2025-12-13

感情に気づこうとすると、
「ちゃんと感じなきゃ」「言葉にしなきゃ」と、
無意識に自分を追い込んでしまう人がいます。

でも実は、感情に気づくこと＝はっきり理解することではありません。
多くの場合、本当の気づきは、もっとぼんやりしたところから始まります。

はっきりわからなくても、感情はちゃんとある

私たちはつい、
「自分の気持ちは何か？」
「なぜこう感じるのか？」
と、答えを出そうとしてしまいます。

けれど、心が疲れているときほど、
その問い自体が負担になります。

考えようとすればするほど、
何も出てこなくなったり、
「やっぱり自分はダメだ」と感じてしまったり。

それは、感情がないからではありません。
感じる力が弱いからでもありません。

ただ、今は
“深く感じたり、整理したりできる余白がない”
それだけのことなのです。

感情に気づく最初のサインは、
はっきりした言葉や涙ではなく、
もっと日常的で、小さな反応として現れます。

たとえば、

・いつもより返事をするのが遅くなる
・一人でいたい気がする
・何気ない一言が、なぜか引っかかる
・好きだったことに、少し距離を感じる

これらはすべて、
「感情」そのものというより、
心のブレーキのようなものです。

無理をしすぎないように。
これ以上、自分を後回しにしないように。

そうやって、心は
行動や反応として、そっと知らせてくれます。

ここで大切なのは、
そのサインを分析しないこと。

「どうして？」
「原因は？」
「過去のせい？」

そう問い詰めなくていい。

ただ、
「あ、いつもと違うな」
「今はちょっと疲れているのかも」

その程度で、十分です。

気づきは、
「わかった！」という瞬間ではなく、
「あれ？」という違和感から始まります。

感情に気づくことは、
自分を責める材料を増やすことではありません。

もっと頑張るためでも、
もっと強くなるためでもない。

それは、
「これ以上無理をしなくていいよ」
という、内側からのメッセージを受け取ること。

ちゃんと感じられなくてもいい。
言葉にならなくてもいい。
今は、よくわからなくてもいい。

それでも、あなたの感情は、ちゃんとそこにあります。

明日は、この小さな違和感やサインを、
どうやって“自分の言葉”にしていくのか。
無理なく、誰にでもすぐ試すことができる方法をお話しします。

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